生成AIは、現在非常に注目されている技術のひとつです。人間はプロンプトを作成するだけでその内容に合わせて適切な回答を生成してもらうことができるため、情報収集やコンテンツの作成などさまざまなシーンで活用することができます。また、現在はテキストだけでなく画像生成に対応した生成AIも数多く存在しており、生成できるコンテンツの幅が非常に増えました。
そして、Tome(トーム)は生成AIがテキストと画像生成の両方に対応したことで生まれたサービスであり、活用することでプレゼンテーションスライドなどを簡単に作成することができます。実際に、Tome(トーム)というサービスの概要を知らない方やビジネスにおける活用方法や使い方がわからないという人も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はTome(トーム)の概要や料金、活用方法、使い方などについて詳しく解説します。
目次
Tome(トーム)とは?
Tome(トーム)とは、テキストを入力するだけでプレゼンテーション資料やストーリーテリング形式のスライドを作成することができるAIサービスです。スライドすべての生成だけでなく、1ページのみの作成もできます。また、長文をテキストバーにコピーするだけで内容を要約したスライドの生成も可能です。
Tome(トーム)は、カルフォルニア州サンフランシスコに本社を置くMagical Tome.incによって開発・提供されているAIツールです。Magical Tome.incは、InstagramとMessengerのプロダクトリーダーを務めたKeith Peiris氏とHenri Liriani氏によって設立された会社です。設立年月日は2020年となりますが、Tome(トーム)のユーザー数は300万人を突破しており、4,300万ドルの資金も調達するなど非常に急速な成長を遂げているスタートアップ企業といえます。
Tome(トーム)は、文章を入力するだけでスライドを自動生成します。例えば、タイトルや大まかな内容を入力するだけで文章と画像を同時に生成することが可能です。これにより、今まで多くの時間を要していたプレゼンテーション資料の作成などを簡単に行うことができるようになるので、ビジネスパーソンなどに大きなメリットがあるといえます。
Tomeの料金について
Tomeには、Basicプランが提供されているため、無料で使い始めることができます。しかし、生成クレジットや機能に制限があるため、頻繁に使用したいという方やPDF形式で出力したいという人は有料プランに加入するのがおすすめです。具体的なプランについては下記の表にまとめましたので、料金を詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。
Tomeが持つ4つの特徴
Tomeの特徴は、大まかにわけて4つです。それぞれの特徴について詳しく解説しますので、早速チェックしていきましょう。
AIを活用したプレゼンテーション資料作成ツール
1つ目の特徴は、AIを活用できるという点です。
Tomeは、AIを活用したプレゼンテーション資料作成ツールであり、AIを利用しながらスライドを作成することができます。簡単な概要を入力するだけでスライドを生成してくれるため、非常に便利です。また、生成したスライドは編集することもできるため、プレゼンテーション資料のたたき台を作成する際にも活用することができます。
無料で利用できる
2つ目の特徴は、無料で利用することができるという点です。
Tomeの料金の見出しでも紹介した通り、TomeにはBasicプランが設けられているため、無料でTomeを使用することができます。利用できる機能は限られますが、具体的にどのようなツールなのか試してみてから有料プランを契約したいという方も一度使ってから判断することができるので、その点が大きなメリットです。
日本語に対応している
3つ目は、日本語に対応しているという点です。
Tomeは、従来までユーザーインターフェースに関してもすべて英語となっていました。しかし、2024年10月時点においては日本語表記に変わっており、英語が苦手な方でも利用しやすくなっています。また、プロンプトや生成AIの出力に関しても日本語に対応しているため、非常に便利です。
iPhone・iPadアプリでも使用可能
4つ目は、iPhoneやiPadアプリでも利用できるという点です。
Tomeは、iPhoneやiPadでも使用できるため、外出先でもスキマ時間を利用してスライド編集をすることができます。PC以外でも作業ができるため、使い方によっては効率的にプレゼンテーション資料を完成させることが可能です。
ちなみに、TomeはAndroid版に対応していません。そのため、Androidを使用している方はアプリからTomeを利用することができないので注意が必要です。また、iPhoneやiPadは、アプリから利用できますが、PC版よりも機能は制限されます。例えば、AIを活用したスライド作成やページ作成、画像生成には非対応となっているため、AIによる生成機能を使用したいときはPCから行う必要があります。
Tomeの活用方法4選
Tomeの活用方法は、大まかにわけて4つあります。それぞれの活用方法について詳しく解説しますので、早速チェックしていきましょう。
ビジネスプレゼンテーション
1つ目の活用方法は、ビジネスプレゼンテーションです。
ビジネスプレゼンテーションが必要なシーンとしては、事業計画の提案や四半期報告、新製品のプレゼンテーションなどが挙げられます。Tomeを使用すれば、データの可視化や情報の構造化を自動に行うことが可能です。これにより、プレゼンターはメッセージの伝達に集中することができます。また、Cursor AIのようなAIサービスと組み合わせて使用することで、さらに高度なデータ分析や可視化が実現できるのでおすすめです。
マーケティング資料の作成
2つ目は、マーケティング資料の作成です。
マーケティング分野では、視覚的に魅力的で尚且つ説得力のある資料が求められます。Tomeを使用すれば、ターゲット顧客や市場分析、競合分析などの情報を入力するだけでペルソナ図や市場ポジショニングマップなどを自動生成することが可能です。また、マーケティングファネルや顧客ジャーニーの視覚化などもできるようになるため、効率的にマーケティング資料を作成することができます。
ちなみに、TomeとCanva AIを連携させることで、より洗練されたビジュアルデザインを実現させることも可能です。
教育用の資料作成
3つ目は、教育用資料の作成です。
企業だけでなく、教育の現場でも学習資料を作成する際にTomeを活用することができます。具体的には、講義スライドや学習ガイド、研究発表などで使用することが可能です。
Tomeは、視覚的に魅力的で理解しやすい資料を作成することができるため、うまく活用すれば教育現場の負担を減らせるだけでなく、生徒の理解度を向上させることもできるでしょう。
絵本の作成
4つ目は、絵本の作成です。
実際に、Tomeを使用して絵本を作成する場合、スクリプトにどのような内容の絵本にしたいのかを指示するだけで作成することができます。子どもに新しい絵本を気軽に与えられるので、プライベートシーンでも活用することができるでしょう。
Tomeの使い方
次に、Tomeの使い方について詳しく解説します。始め方から基本的な使い方まで紹介していきますので、これからTomeの活用を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
Tomeの始め方
Tomeの始め方の手順は下記の通りです。
1. Tomeの利用を開始するためには、Tomeのアカウント作成が必要です。そのため、まずは下記の公式サイトにアクセスします。
2.公式サイトにアクセスすることができたら、右上にある『Log in』のボタンをクリックしてください。
3.サインアップもしくはログインを促されるため、GoogleまたはSingle Sign onでサインアップをします。今回はGoogleでサインアップを行いましたが、それぞれの方でサインアップの方法は異なるため、適切なものを選択するようにしてください。
4.サインアップが終了するとプロフィールの作成を促されます。氏名と仕事の内容を入力し、『次へ』ボタンをクリックします。
5.『ワークスペースを作成してください』というページに遷移します。今回はワークスペース名を『test』としました。それぞれの方で任意のワークスペース名を入力してください。
6.次に、デフォルトテーマの設定を行います。DarkやLightなど複数のテーマが用意されているため、自分に最適なものを選択してください。
7.プランの選択をします。今回はサービスの利便性やどのような機能が備わっているのかを確認したいので、『Start with basic』を選択しました。
8.Tomeのホームに遷移するので、この画面に遷移することができたら会員登録は完了です。
Tomeの基本的な使い方
次に、Tomeを使用して簡単なプレゼンテーション資料を作成していきます。具体的な手順は下記の通りです。
1. Tomeでプレゼンテーション資料を作成する際は、テンプレートもしくは『AIで生成』を選択します。テンプレートはサイドメニューからテンプレートを選択します。また、AIで生成する際は、画面右上にある『AIで生成』ボタンをクリックしてください。ちなみに、AIで生成するためには、プロプラン以上に加入する必要があります。
2.テンプレートを選択してプレゼンテーション資料を作成する場合、1ページ1ページ文字や画像などを入力して作成していくことになります。
3.一方、AIで生成する場合は、タイトルや文章を入れれば必要なプレゼンテーション資料が自動で作成されます。
4.これで、Tomeの基本的な使い方の説明は以上です。
Tomeを使用する際に注意したい3つのポイント
Tomeを使用する際に注意したいポイントは大まかにわけて3つあります。それぞれのポイントについて詳しく解説しますので、これから活用を検討している人は、ぜひチェックしてみてください。
生成されたコンテンツの事実確認を行う
1つ目は、生成されたコンテンツの事実確認を行うことです。
Tomeでスライドを生成したら、内容に誤りがないかチェックをする必要があります。Tomeは、AIが学習した内容を文章や画像として生成しますが、学習した内容自体に誤りがある場合、正しくない文章などを出力してしまうことも珍しくありません。もし、誤った内容の文章をプレゼンテーションなどで使用してしまうと、信頼が低下してしまう可能性があります。また、誤った情報のままプロジェクトが実行されてしまうと企業は大きな損失を被ることになるでしょう。
プレゼンテーション資料だけでなく、学習用のコンテンツに使用する際も間違った情報のまま生徒に提供してしまうと成績に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
このように、事実確認をしないとリスクが生じる可能性があるため、ファクトチェックをした上で使用するのがおすすめです。
プランによっては機能に制限がある
2つ目は、プランによっては機能に制限があるという点です。
Tomeには、BasicプランとProfessionalプラン、Enterpriseプランがありますが、Basicプランを使用する場合、生成AIの機能が含まれません。そのため、プロンプトからスライド資料を簡単に作成したいという方は、Professionalプラン以上を契約する必要があります。
また、生成AIの機能のほかにもPDF形式の出力などに関してもProfessionalプラン以上からになります。Basicプランは無料で利用することができますが、使用できる機能が限られるため、Tomeを積極的に活用したいという方は有料プランの利用がおすすめです。
文章が英語で生成される場合がある
3つ目は、文章が英語で生成される場合があるという点です。
入力するプロンプトが短い場合、日本語で入力したとしても英語で文章が生成されるときがあります。そのため、日本語で正確にスライドを生成したい場合は、長いプロンプトを使用したり、語尾に『日本語でお願いします。』というような文章を付け加えたりする必要があります。
まとめ
今回は、Tomeの概要や活用方法、使い方について詳しく解説しました。Tomeを使用すれば、プロンプトを入力するだけでプレゼンテーション資料や教育のための資料、絵本などを簡単に作成することができます。ビジネスシーンなどでTomeをうまく活用すれば、資料の作成を大幅に効率化させることが可能です。これにより、コスト削減や従業員の負担軽減にもつながるため、AIを活用して資料作成をしたいという方は、この機会に活用を検討するのがおすすめです
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