ドメインはWebサイトの住所を表し、一度取得したら変更することができません。そのため、慎重に決めたいと思う人は少なくないでしょう。
また、すでに取得済みのドメインを省き、Webサイトのドメインは自由に選択することができます。適切なドメインに決定するため、事前に決め方のコツや注意点を把握しておきたいという方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はWebサイトのドメインの決め方のコツや注意したいポイントについて解説します。
目次
ドメインを決めるときにチェックしたい5つのコツ
早速、ドメインの決め方のコツを6つご紹介します。決め方を具体的に知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
決め方①『サイト名と紐づける』
1つ目の決め方のコツは、サイト名と紐づけることです。
基本的にドメインは、ブランドを表している必要があります。そして、サイト名の中にブランドを入れるのが一般的なため、ドメインはサイト名と紐づけるのが基本です。例えば、下記のように企業のコーポレートサイトなら企業名を取り入れます。
【企業コーポレートサイトの例】
サイトタイトル:株式会社クラウドシード
ドメイン名:cloudseed.co.jp
サイト名と紐づけられていないドメインは、ユーザービリティが悪くなる可能性があります。なぜなら、ドメインを入力してWebサイトを訪問した際、全く異なるサイト名のWebサイトが表示されたら、不安にさせてしまうからです。例えば、travelという文字が含まれているドメインは、旅行サイトなどを連想させますが、Webサイトを開いたら家具のサイトだった場合、滞在することに躊躇してしまうでしょう。ユーザービリティの低下は、離脱率を高めてしまう可能性があるため、好ましくありません。そのため、サイト名と紐づけることはドメインの決め方として重要です。
また、サイト名と紐づけることでオーガニック検索の中でクリック数を高められます。例えば、検索したキーワードでヒットしたWebサイトの中に以前訪問したことがあるドメインのWebサイトが表示されていたら、ほかのWebサイトよりも信頼性が高いです。そのため、クリックしてもらいやすくなります。
決め方②『関連性のあるキーワードを取り入れる』
2つ目の決め方のコツは、Webサイトに関連性のあるキーワードを取り入れることです。
ブログを立ち上げるとき、発信したいコンテンツのカテゴリをあらかじめ決定します。例えば、『プログラミング』や『Webデザイン』などが挙げられるでしょう。ドメインを決めるときは、このように発信するコンテンツのメインテーマのキーワードを取り入れるのが決め方のコツです。
関連性のあるキーワードをドメインに取り入れることで検索結果の中から見つけてもらいやすくなります。また、どのようなコンテンツを扱うWebサイトなのか一目でわかるため、ユーザーも安心して訪問しやすいです。
店舗のWebサイトの場合、所在地を含めるのも決め方のコツになります。例えば、大阪で店舗を構えるWebサイトならドメインに『osaka』を取り入れる、トップレベルドメインとして『.osaka』を選択することも決め方のコツです。さらに、地域密着型のサービスを提供する店舗では、『umeda』など、より限定的な地名のキーワードを使うのもドメインの決め方を考える上で検討したいポイントになるでしょう。
決め方③『わかりやすいドメインにする』
3つ目の決め方のコツは、わかりやすいドメインを採用することです。
ドメインは、ユーザーに覚えてもらいやすいものを選択しなければなりません。そのため、複雑な文字列を選択してしまうと覚えづらくなるため、決め方として適切ではないでしょう。
“サイト名と紐づける”、“ブランド名を表すものにする”といった決め方のコツに共通する部分ですが、どのようなサイトなのかがわからない複雑なドメインは好ましくありません。例えば、『4375493.com』のようにただランダムな数字を並べただけのドメインや『fhfgfkigo.jp』のように単語として意味を成していないものは複雑で覚えにくいです。そのため、人が簡単に覚えられて共有しやすいものを選ぶのが決め方のコツになります。
決め方④『できる限り短くする』
4つ目の決め方のコツは、可能な限り短いものを採用することです。
ドメインの長さは3文字以上63文字以下というルールがあります。ドメインはできるだけ短い文字が好ましいため、3文字に近づけば近づくほどドメインの決め方としては最適です。
しかし、短くすればいいというわけではありません。短くすることを最優先にするのではなく、“ブランド名を表しているか”、“わかりやすいか”などほかの決め方のコツとバランスを保ちながらその中でできるだけ短いものを選択するようにしましょう。
決め方⑤『ドメインを決めるときに完璧を求めない』
ドメインはブランドを表す構成要素のひとつになります。また、Webサイトだけでなく、メールアドレスとしても運用可能なため、できるだけ自分が納得できるものを選びたいと思うのが一般的です。
決め方のコツを守ることは重要ですが、完璧を求めすぎるとWebサイトの構築がスムーズに進められなくなります。なぜなら、ドメインの選択に多くの時間を費やすあまり、Webサイトデザインやコンテンツ制作など、ほかの作業の進捗が悪くなるからです。また、ドメインの選択にリソースを注ぎすぎることで、ほかの作業に割り当てる時間がなくなる恐れもあります。ドメインには決め方のコツがありますが、決め方をある程度守った上でコンテンツ制作に移ることも重要です。
トップレベルドメインの決め方
このようにドメイン名の決め方のコツは複数ありますが、実際にドメインを取得するとき、ドメイン名を選択するだけでなく、トップレベルドメインも選ぶ必要があります。
トップレベルドメインの種類は下記の通りです。ちなみに、トップレベルドメインの種類について詳しく知りたいという方は、『ドメインとは?基礎知識や種類、取得方法などを解説』を参照してください。
- ・ccTLD
- ・gTLD
- ・属性型jp
- ・新gTLD
決め方①『Webサイトの用途から決める』
トップレベルドメインの種類によって特徴が異なります。そのため、用途に合わせて最適な特徴を持つものを選ぶのが最適です。
例えば、企業の場合、『co.jp』や『.jp』、『.com』を選択するのがおすすめです。『co.jp』は主に日本企業が取得できるトップレベルドメインになります。また、『.jp』は日本居住する人、『.com』は商業組織が運営するサイトを意味します。
また、ブログの場合は『.com』や『.net』を選択するのがおすすめです。また、攻略サイトのなどは『.info』を使用しているブログも見かけます。
さらに、特定のカテゴリに特化したWebサイトを運用する場合は、それを象徴する新gTLDを使用するのも決め方として挙げられます。例えば、バイクに関連するWebサイトを構築するなら『.bike』、クレジットカード情報サイトなら『credit』や『.creditcard』などです。
このように、Webサイトの用途によって選択するのも決め方のひとつです。
決め方②『Webサイトを運営する組織から選択する』
2つ目の決め方は、Webサイトを運営する組織から選択する方法です。
例えばgTLDの場合、ネットワーク関連のサービスを提供する企業は『.net』、非営利組織は『.org』などが挙げられます。また、sTLDの場合、博物館は『.museam』、旅行業界は『.travel』、モバイル業界は『.mobi』などです。
そのほかにも属性型jpでは、組織形態によって適切なドメインを選択できます。日本の企業の場合は『.co.jp』、社団法人は『.or.jp』、教育機関は『.ac.jp』などです。しかし、属性型jpにおいては取得の審査が厳しくなっているため、属性型jpを使用したい人はその要件を満たす必要があります。
決め方③『地名から決める』
3つ目の決め方は、地名から選択する方法です。
ccTLDは国別でドメインを選択できますが、新gTLDが登場したことにより、より詳細な地名をトップレベルドメインとして使えるようになりました。例えば、下記のようなトップレベルドメインが用意されています。
- ・.tokyo
- ・.nagoya
- ・.yokohama
- ・.okinawa
- ・.ryukyu
- ・.kyoto
店舗などが店を構える地名に合わせてトップレベルドメインを選択することで、ユーザーはどこを拠点にサービスを提供しているのかを簡単に理解することができます。また、これらの新gTLDは属性型jpよりも価格が安いため、Webサイト制作やコンテンツ制作にお金をかけられるというメリットもあるでしょう。
決め方④『価格から選択する』
4つ目の決め方は、価格から選択する方法です。
ドメインはトップレベルドメインによって年間にかかる費用が異なります。gTLDは比較的費用が安く、ccTLD→属性型jpという順に費用が高くなっていくイメージです。また、トップレベルドメインの中でもっとも費用が安いのが『.site』などの新gTLDとなります。
ドメインは取得後、ランニングコストがかかります。そのため、それぞれの企業や店舗の予算に合わせて選択するのがおすすめです。
決め方⑤『ドメイン名を優先させる』
5つ目の決め方は、ドメイン名を優先させることです。
ドメインを取得する際、ドメイン登録サービスを利用することになります。ドメイン登録サービスは公式Webサイトから取得したいドメイン名を検索できるようになっており、そのサービスを利用して取得可能かどうかをチェックします。
ドメインは唯一無二である必要があるため、ほかのサイトと一緒のものを選択することはできません。そのため、すでに登録済みのものは取得することが難しいです。
しかし、ドメイン名に対して複数のトップレベルドメインが用意されているため、トップレベルドメインにこだわりがなければ、希望通りのドメインを取得できる可能性があります。例えば、cloudseed.co.jpはすでに取得済みの状態でも『cloudseed.info』は取得できるというケースがあります。そのため、ドメイン名を最優先にしてトップレベルドメインを選択するという方法もひとつの決め方です。
ドメインを決める際に注意したいポイント
ドメインを決める際には、いくつかの注意点を把握する必要があります。最後に、注意すべきポイントについて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
数字の使用は避ける
1つ目の注意点は、数字の使用を避けることです。
認知度の高いドメインの場合、ユーザーがブラウザで直接入力してWebサイトを表示させることがあります。このとき、ドメイン名に数字等が含まれている入力しづらいためWebサイトの信頼感を損なう危険性があるでしょう。そのため、可能な限り数字の使用は避けて入力しやすい英単語を使うのがおすすめです。
不適切な綴りや言い換えられる単語の使用は控える
2つ目の注意点は、不適切な綴りや言い換え可能な単語の使用を控えることです。
不適切な綴りや言い換えられる単語を使用したドメインは、Webサイトが見つかりづらくなる可能性があるため、ドメインの認知度に悪影響を及ぼします。また、完全に綴りが間違っている場合、フィッシングサイトやマルウェアサイトをユーザーが疑ってしまうため、ユーザーに不快感を与える原因になるかもしれません。ドメインに英単語等を使うときは、その正確性を調べてから取得するようにしましょう。
ほかの企業のブランド名や商標を使用しない
3つ目の注意点は、ほかの企業のブランド名や商標を使用しないことです。
ドメインの決め方のコツでブランドを表すドメインにすることがおすすめであると述べました。しかし、ほかの企業のブランド名や商標と同じになっている場合、法的措置の対象になります。ドメインが停止される心配もあるため、必ず事前にチェックするようにしましょう。
まとめ
今回は、Webサイトのドメインの決め方のコツやトップレベルドメインの決め方、注意すべきポイントについて解説しました。ドメインの決め方を把握することで、ユーザーに認知されるものを選ぶことができるようになります。また、自社に最適なトップレベルドメインを選択できるようになるため、取得を検討している人はご紹介した決め方のコツを参考にするのがおすすめです。
これからWebサイトのドメインを決める人の中には、「決め方のコツを理解したけど自分の力で選ぶのは不安を感じる」という方もいるのではないでしょうか。Web制作やドメインに関するお悩みは、株式会社クラウドシードにぜひお任せください。
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