現在、生成AIの認知度は非常に高く、多くの場面で使用されています。例えば、ブログ記事を書く際に生成AIを利用すれば、文章に必要なテキストを作成してくれるため、自身で執筆する必要がなかったり、記事の発注費用を削減できたりすることが可能です。また、動画の台本や広告出稿に必要なキャッチコピー、SNSの投稿など生成AIが作成したテキストはあらゆる場面で使用されています。
このように、生成AIを複数の場面で利用でき、活用することで作業負担やコスト削減などさまざまなメリットを獲得することができるので、今から使用を検討している人も多いのではないでしょうか?しかし、生成AIと一言で言っても現在は複数の種類があり、どのようなサービスを選んでいいのかわからないという方も少なくありません。これから利用を開始したいと思われている方は、AIアシスタントのPerplexity AIを把握しておくのがおすすめです。Perplexity AIは現在注目されているAIアシスタントサービスであり、1年で月間アクティブユーザー数が100万人を突破しています。
今回は、Perplexity AIの概要や特徴、使い方について詳しく解説します。
目次
Perplexity AIとは?
Perplexity AIとは、元Google AI研究者などによって開発されたAIアシスタントです。AI搭載の対話型検索エンジンといわれることもあります。このプラットフォームは、自然言語処理や機械学習などの高度な技術を駆使して開発されたサービスであり、ユーザーの入力に対して正確かつ包括的な回答を提供することが可能です。
冒頭でも紹介したように、Perplexity AIは非常に注目を集めている生成AIです。実際に、2022年8月に設立したスタートアップ企業であるにもかかわらず、1年でアクティブユーザー数が約1,000万人に到達しています。また、昨今においては著名なテクノロジー先見者やベンチャーキャピタル企業からシリーズBとして7,630万ドルの出資を受けたことでも有名です。2024年6月には、ソフトバンクがPerplexityとの戦略的な連携を発表したことも話題となりました。
Perplexityとは?
Perplexityとは、自然言語処理における言語モデルの性能を測定するための基本的な尺度の1つで、言語モデルが文脈を考慮して次の単語を予測するときの不確実性や予想の困難さを数値化したものです。簡単にいえば、Perplexityは先行する言葉の文脈を理解して次にどのような単語が使われるのかを予測する力を示します。
そのため、基本的にはPerplexityの数値が低いほど、言語モデルの予測は正確であることを示し、逆に高い場合は正確性が低いことを表します。
Perplexity AIの料金について
Perplexityには、無料版とPerplexity AI Pro月額版、Perplexity AI Pro年額版の3つのプランが提供されています。Perplexity AIの無料版は、その名前の通り完全に無料で使用することができるプランです。無料版は、Copilotの利用回数やファイルのアップロード数などに制限はありますが、費用が一切かからないため、性能や機能を試したい人や実際に使用してほかの生成AIサービスと比較をしたいという方におすすめできます。
Perplexity AI Pro月額版は、月額20ドルのコストはかかりますが、ファイルのアップロードが無制限になったり、Copilotが1日300回以上利用できたりします。また、Perplexity AI Pro年額版は、それに加えて専用サポートの利用が可能です。それぞれのプランの詳細に関しては、下記に表でまとめておきますので、比較したいという方は、ぜひチェックしてみてください。
Perplexity AIが持つ6つの特徴
Perplexity AIには、大まかにわけて6つの特徴があります。それぞれの特徴について詳しく解説しますので、これから利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
検索と生成AIが統合されたAIアシスタント
1つ目の特徴は、検索と生成AIが統合されたAIアシスタントであるという点です。
Perplexity AIは、はじめに検索インデックスにふるいをかけます。その後に、関連するWebページを見つけてユーザーの入力に関連するトップページと特集スニペットに焦点を当てて結果が出力されます。モデルには、OpenAIのChatGPTやClaude3.5などの生成AIとBing検索エンジンが活用されているAIアシスタントです。
ChatGPTなどのほかの生成AIとは異なり、Perplexity AIは検索エンジンも活用しているため、検索エンジンの情報を含めた出力ができます。これにより、学習データに完全依存することがなく、検索エンジンの情報もチェックすることでバランスの取れた回答を生成することが可能です。
日本語に対応
2つ目の特徴は、日本語に対応しているという点です。
精度に違いはありますが、Perplexity AIは日本語で質問をすることができます。これにより、英語が苦手な人でも使いやすいです。
しかし、注意点の見出しでも後述しますが、日本語よりも英語のほうが精度の良い回答を得られたり、日本語で質問をしても英語で回答が返ってきたりすることもあります。そのため状況に合わせて翻訳サービスを使用する必要があるでしょう。
ログイン不要で利用できる
3つ目の特徴は、ログインが不要であるという点です。
近年、ChatGPTにおいてもログイン不要で使用できますが、元々はログインが必須でした。しかし、Perplexity AIは公式ページにアクセスするだけで利用が可能です。メールアドレスを求められたり、Googleアカウントでログインすることを促されたりすることもないため、スムーズにサービスを使える点が大きなメリットになります。
スマホから使用できる
4つ目の特徴は、スマホから使用できるという点です。
Perplexity AIは、Google PlayやApple Storeでアプリが提供されており、ストアからダウンロードすればPerplexity AIを利用することができます。これにより、普段からPCを使用しない人やGoogle検索の代わりにスマホから使いたい人も手軽に利用することが可能です。
Chrome向けの拡張機能の利用が可能
5つ目の特徴は、Chrome向けの拡張機能を利用することができるという点です。
Perplexity AIは、Chrome向けの拡張機能を提供しており、それを利用することでスムーズなPerplexity AIへのアクセスが可能になります。実際にChromeの拡張機能を利用すれば、調べる度にPerplexity AIの公式ページにアクセスする必要がありません。
例えば、通常は調べたいことがあるときに生成AIの公式ページにアクセスして、フォームにプロンプトを入力し、テキストを生成する流れが一般的です。しかし、Perplexity AI はChromeの拡張機能が利用できるため、公式ページに遷移することなくブラウジング中でも簡単に質問が行えます。これにより、作業効率などが大幅に向上するので、その点もPerplexity AIの大きな特徴のひとつです。
引用元を把握できる
6つ目は、引用元を把握することができるという点です。
Perplexity AIには、Perplexity AI Pagesという新機能が搭載されています。Perplexity AI Pagesは、記事を書く際に引用元を示しながら表示してくれる機能のことです。
記事を書く際は、正確性の担保が必要なケースもあります。その際に引用元を示して記事化する場合が多くなりますが、生成AIサービスの中にはテキストを出力するだけで引用元まで表示してくれなかったり、引用元が示されてもどこの文章を参照したのか確認できなかったりするものも珍しくありません。しかし、Perplexity AIには、Perplexity AI Pagesという機能があり、引用元を示してくれるため、信憑性が問われる記事の執筆にも活用しやすいです。
Perplexity AIの始め方と使い方
ここでは、Perplexity AIのアカウント作成手順やテキストを生成するまでの流れについて解説します。初めてPerplexity AIを使用するという方は、ぜひチェックしてみてください。
Perplexity AIのアカウント作成手順
Perplexity AIのアカウント作成手順は下記の通りです。
1.はじめに下記のURLにアクセスしてPerplexity AIの公式ページにアクセスします。
2.前述でも紹介したように、Perplexity AIはログインをせずに使用することができるAIアシスタントです。そのため、無料版で使用するという方は、アカウントを作成する必要はありません。しかし、アカウントを作成すると過去のチャットを確認できたり、使える機能が増えたりするので、まだアカウントを作成していないという方は、検討するのがおすすめです。
3.アカウントの作成は、公式ページの右側にある『サインインまたはアカウントを作成』から行います。今回はGoogleでアカウントを作成したいので、『Googleで続ける』のボタンをクリックします。メールアドレスから登録したいという方は、『あなたのメールアドレスを入力してください』と書かれた入力フォームにメールアドレスを入力して、そのあとに『電子メールで続ける』ボタンをクリックしましょう。
4.その後は手順通りに進めることでアカウントの作成が完了します。
5.これでアカウントの作成手順の解説は以上です。
Perplexity AIを使用してテキストを生成する方法
次に、Perplexity AIを使用してテキストを生成する手順を解説します。
1. Perplexity AIでテキストを生成するためには、下記の赤枠の入力フォームにプロンプトを作成し、送信する必要があります。今回は、生成AIの概要についての情報を収集したいので、『生成AIとは何ですか?』というプロンプトを作成し、送信しました。
2.実際に、得られた回答は下記の画像の通りです。質問に沿って回答が生成されていますが、それに加えて参照元であるソースも出力されているのが特徴です。
3.また、入力フォームの中にある添付機能を使用すれば、PDFファイルなどを添付することが可能です。無料版の場合は1日3回まで添付できますが、有料プランを契約すれば、無制限で使用することができるようになります。
4.このように、Perplexity AIでは簡単にテキストの出力が可能です。これで、Perplexity AIを使用してテキストを生成するまでの手順の解説は以上となります。
Perplexity AIの注意点について
Perplexity AIは、高機能な生成AIをログインなしで利用することができるため、非常に利便性が高いです。しかし、いくつかの注意点があるため、これからPerplexity AIの利用を検討している人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
日本語の検索精度は100%ではない
1つ目の注意点は、日本語の検索精度は100%ではないという点です。
Perplexity AIは、英語をベースに開発されているAIアシスタントになります。そのため、日本語での検索結果の精度が100%ではありません。例えば、Perplexity AIからの回答の文章が冗長になっていたり、回りくどい表現になっていたりすることがあります。
入力した質問に対する正解性は高いものの日本語が読みづらく、人によっては違和感を覚える回答もあるため、生成されたテキストを使用する場合は、しっかりと人間の目で確認してからブログなどに活用するのがおすすめです。
日本語と英語検索では回答の内容に差が生まれる
2つ目は、日本語と英語検索では回答の内容に差が生まれるという点です。
Perplexity AIでは、同じ質問内容であっても日本語と英語では回答の内容に差が生まれることがあります。これは、言語によってデータベースが異なる点や国ごとの文化的背景に沿って回答が生成されるためです。特に、国や地域ごとに変化する概念は言語によって回答が変化しやすく、正しい回答を得られない場合もあります。
また、英語での質問のほうが精度は高いため、高い精度を求めたいという方は、日本語ではなく英語で入力するのがおすすめです。
引用元や学習データに著作権が及ぶケースがある
3つ目は、引用元や学習データに著作権が及ぶケースがあるという点です。
Perplexity AIが生成したテキストなどに著作権はありません。しかし、引用元や学習データに著作権が絶対に含まれないというわけではないため、出力したテキスト等をそのまま商用利用することは避けるのが好ましいです。生成されたテキストを使用する際は、まずは人間の目で確認し、事実確認などを行ってから取り入れるようにしましょう。
まとめ
今回は、Perplexity AIの概要や特徴、使い方について詳しく解説しました。Perplexity AIは、ログインなしで使用できる生成AIであり、スムーズにサービスを利用できます。また、検索エンジンの情報を含めたテキストを生成してくれるため、その点も大きなメリットといえるでしょう。しかし、学習データや引用元に著作権が含まれる可能性もあるため、必ず商用利用する際は、人間の目でチェックすることをおすすめします。
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