近年、AI技術の進歩が目覚ましく、すでに私たちの生活に浸透しています。例えば、自動車の自動運転やお掃除ロボット、SiriやAlexaなど数多くのAI技術を挙げることができるでしょう。
AI技術にはいくつかの種類がありますが、チャットボットもそのひとつです。チャットボットは、質問に対してAIの機械学習を用いて適切な回答を返してくれるサービスで、カスタマエーサポートなどにも用いられています。そして、チャットボットの代表的なサービスのひとつにChatGPTがあります。
ChatGPTの活用を検討している人の中には、便利な使い方やどのようなことに注意すればいいのか知りたいという方もいるのではないでしょうか?
そこで、今回はChatGPTの便利な使い方や苦手なこと、使用上の注意点について解説します。
目次
ChatGPTとは?概要をわかりやすく解説
ChatGPTとは、Generative Pre-trained Transformerの略称で、AIの機械学習を用いて質問に対して回答してくれるAIチャットボットのことです。2022年11月30日にOpenAI社によってリリースされ、英語版でありながら日本語などさまざまな言語に対応することができるため、現在注目されています。
ちなみに、GPTとはOpenAI社が開発した文章生成モデルのことです。1.1億のパラメーターを使用し、現在公開されているGPT-3は1750億のパラメーターを持つといわれています。
ChatGPTの始め方
ChatGPTの始め方の手順は下記の通りです。
- 公式サイトにアクセスする
- アカウントを作成する
- AIチャットボットに質問をし、回答をもらう
それぞれの手順をわかりやすく解説します。
①公式サイトにアクセス
はじめに、下記のChatGPT公式サイトにアクセスします。
ChatGPTの公式サイトは英語版のみです。日本語の公式サイトはありませんので、注意しましょう。また、オーガニック検索から公式サイトにアクセスすることも可能です。
②アカウントを作成する
公式サイトにアクセスすることができたら、左下部の『Try ChatGPT』をクリックしてください。
今までアカウント作成したことがないという人は、『Sign up』をクリックします。
『Email address』と書かれた入力フォームに、所有のメールアドレスを入力します。GoogleやMicrosoftアカウントをお持ちの方は、下部の『Continue with Google』もしくは『Continue with Microsoft Account』ボタンからスムーズに登録することも可能です。
登録後、画面が遷移し、ポップアップウィンドウが表示されます。内容を確認しながら『Next』ボタンをクリックしてください。
以上でアカウントの登録は完了です。
③質問したいことを入力し回答をもらう
トップページの下部にある『Send a message』に質問したいことを入力しましょう。その後に、Enterもしくは飛行機マークをクリックします。
その後、画面が遷移し、回答を得ることができます。
具体的な使い方の手順は以上です。
ChatGPTの便利な使い方4選
ChatGPTの便利な使い方は大まかにわけて4つあります。どのような活用方法があるのかを知ることができるので、ぜひ参考にしてください。
テキストの生成
1つ目は、テキストの生成です。
ChatGPTに質問をすれば、テキストが返ってくるため、それを活用します。主に、マーケティングキャンペーンやWeb制作などに用いることが可能です。これにより、ライティング作業の手間が少なくなるため、負担やコスト削減を実現できます。
しかし、質問した内容がすべて正しいというわけではありません。正確性については後述しますが、間違った内容のテキストを生成してしまうこともあるため、事実確認等を細かく行う必要があります。
質問への回答
2つ目は、質問の回答を得るためです。
チャットボットであるため、本来は質問の回答を得るために使われます。例えば、『株式会社〇〇の電話番号は』と入力すると公式サイトから電話番号の情報を探し、回答してもらうことが可能です。もし、電話番号が見つからない場合でも問い合わせの手段などを提案してもらえます。
質疑応答が可能なため、サービスのF&Qに使われたり、顧客対応に活用されたりします。しかし、テキスト生成でも述べたように、ChatGPTは必ず正確な内容を返してくれるわけではありません。そのため、顧客対応などで利用する場合は、注意が必要です。
テキストの要約
3つ目は、テキストの要約です。
ChatGPTは、テキストを生成したり、質疑応答してくれたりするだけでなく、長文を要約することができます。『要約してください。』という言葉の後に要約したい文章のURLを入力すれば、要約してもらうことが可能です。
ChatGPTにテキストを要約させることで、長文の内容を短時間で把握することができます。実際に、人によって長い文章を読み終えるまでに10分以上かかることは珍しくありません。仕事で何か調べたいことがあるとき、長時間かけられないこともあるため不便です。このようなシーンでChatGPTを利用すれば、重要な内容のみをピックアップしてくれるため、仕事の効率化にもつながります。そのため、ビジネス上などで活用されることが多いです。
また、自分が理解するときだけでなく、相手に情報を伝える際にも有効です。例えば、ChatGPTに文章を要約してもらうことで、必要な情報をスピーディーに伝えることができるようになります。話の内容を理解することが容易になるため、プレゼンテーションなどで活用することができるでしょう。
テキストの多言語化
4つ目は、テキストの多言語化です。
ChatGPTは、翻訳にも対応することができるAIチャットボットです。英語はもちろんのこと、スペイン語やフランス語、ドイツ語、中国語など数多くの外国語に対応しています。非対応の言語は、マイノリティ言語やレトロフレックス言語など、全世界で使用頻度が少ない言語やデータが不足している言語に限られているため、ほとんどの言語を網羅しているといっても過言ではありません。
また、ChatGPTは単に言語を翻訳するだけでなく、直訳よりも自然な言葉に近づけてくれる点も特徴です。『下記の言語を翻訳してください。』という言葉の後に外国語を入力し、翻訳してもらった後に、『もっと自然な日本語に翻訳してください』とお願いすると直訳よりも柔らかい表現に変更してくれます。普段から翻訳を使用している方の中には、翻訳後の文章が少しわかりづらいと思われた経験があるという人もいるのではないでしょうか?ChatGPTなら自然な日本語に近づけてもらうこともできるので非常に便利です。
ChatGPTが苦手な4つのこと
ChatGPTは非常に優秀なAIチャットボットです。しかし、苦手なこともいくつか存在します。具体的に、ChatGPTが苦手なことを4つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
複雑な計算
1つ目は、複雑な計算です。
『1+1=』など簡単な計算式は瞬時に回答してもらうことができます。
しかし、複雑な計算式の場合は、時間がかかることもあります。そのため、難問などは正しい回答を得られないこともあるでしょう。
情報の正確性の担保
2つ目は、情報の正確性を担保することです。
ChatGPTは、どのような質問に対しても回答を得ることができますが、その解答のリソースを指し示すことはできません。そのため、どこから情報を収集したのかを知ることは難しいです。
また、ChatGPTが回答した内容が間違っているケースもあります。例えば、琵琶湖の面積をChatGPTに聞くと、下記のような答えが返ってきます。
しかし、Googleで検索すると琵琶湖の面積は670.4 km²と記載されています。情報によっては答えが正確ではない可能性もあるため、正確性を完全に担保することは難しいといえるでしょう。
情報の鮮度が低い
3つ目は、情報の鮮度が低いことです。
例えば、最新のニュースや出来事など、ChatGPTが持っていない情報を聞くと正しい答えの返答を得られません。例えば、『2023年のWBCの優勝国は?』や『日本の異次元の少子化対策の内容は?』など、鮮度の高い質問は返答を得られなかったり、広義の意味の内容として返ってきたりします。そのため、ニュースや最新の情報を取り扱うメディアなどでは活用できる場面が少ないです。
素早い返答
4つ目は、素早い返答を得られないことです。
ChatGPTは、ルールベースをもとに作られたチャットボットに比べて返答時間が長くなります。基本的にルールベースのチャットボットは、事前に文章が用意されており、質問の内容に応じて分岐を行い返答する仕組みです。
一方、ChatGPTなどのAIチャットボットは、AIが文章を自ら作成します。元々文章が用意されているわけではないため、ルールベースのチャットボットよりも返答に時間がかかるケースが多いです。
ChatGPTを使用する際の注意点について
ChatGPTを使用する上で注意すべき点がいくつかあります。注意点を知らずに生成されたテキストを使用してしまうとトラブルになるケースもありますので、ぜひ参考にしてください。
機密情報を送信しない
1つ目の注意点は、機密情報を送信しないことです。
ChatGPTに入力する内容は、すべてChatGPT側に知られてしまうと考えましょう。例えば、OpenAIの開発者に知られてしまったり、その内容を学習データとして使われたりする心配があります。
機密情報が漏れたと疑われる事例も存在しています。Amazonの社員がChatGPTに機密情報を送信してしまい、機密情報と酷似する内容が返ってきたという報告もあります。実際に、AmazonやMicrosoftなどの米国企業の中には、ChatGPTに機密情報を送信しないように注意喚起を促しているところも少なくありません。そのため、普段から顧客データなど機密情報を扱っている方は、注意しながら使用することが求められます。
情報の正確性を確認する
2つ目の注意点は、情報の正確性を確認することです。
“ChatGPTの苦手なこと”でも触れた通り、ChatGPTは情報の正確性を担保していません。そのため、ChatGPTで生成したテキストを使用する場合、人間の目による事実確認が必要になります。
また、質問をするときもChatGPTが生成する情報を鵜呑みにするのは危険です。例えば、ご自身の体のことに関する悩みなどは、間違った情報をそのまま信じて行動に移してしまうと悪影響を受けることもあります。そのため、ChatGPTから得た情報を過信せずに俯瞰してみることが重要です。
すべての質問に回答できるわけではない
3つ目の注意点は、すべての質問に回答できるわけではないという点です。
ChatGPTはデータベースから情報を収集し、言葉に変換して回答しているため、元々データベースに情報がない内容には対応することができません。例えば、AIのデータベースは2021年9月までのデータしかないとされているため、それ以降の新しい出来事に対する質問は正しい回答を得られません。また、有名ではない一般的な内容や個人的な内容は質問しても返答を得ることは難しいです。
優秀なAIチャットボットですが、あくまでもデータベースの情報をもとに回答しているため、データベースにない情報に関する質問は答えることができません。
突然使用できなくなることがある
4つ目の注意点は、突然使用できなくなる可能性があるという点です。
ChatGPTはユーザー数が増加するとサーバーが混雑します。また、利用規約によりサービスの利用が制限されたり、サービスが停止になってしまったりすることもあるでしょう。いつでも利用できるわけではないため、想定されるリスクを把握して使用するのがおすすめです。
まとめ
今回は、ChatGPTの概要や便利な使い方、使用上の注意点について解説しました。ChatGPTはテキストの生成や質疑応答、外国語の翻訳ができる優秀なAIチャットボットです。一方、情報の正確性が不十分だったり、情報の鮮度が低かったりするため、ChatGPTから生成されたテキストを使用する際はファクトチェックなどを行い使用する必要があります。
Webコンテンツ制作に時間を割けないという方の中には、ChatGPTの利用を検討している方もいるかもしれません。しかし、ChatGPTは情報の正確性を担保することができないため、文章を生成してもらったとしても人間が直接目で見て確認する必要があります。そのため、ChatGPTに丸ごとコンテンツ制作をお願いすることは難しいです。
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