2023/02/07

美容室のWeb集客の手段や成功させるためのポイント

マーケティング

美容室が新規顧客を獲得するための方法は数多く存在しますが、その中のひとつにWeb集客があります。Web集客とは、インターネットを活用して顧客を獲得するための施策です。

従来においては、チラシやダイレクトメールなど、オフラインによる集客方法が一般的でした。しかし、現在はインターネットやIT機器の普及により、Web集客のほうが効果的なため、実際にWeb集客を取り入れる美容室も非常に多いです。

これからWeb集客を実施したいオーナー様の中には、具体的な手段がわからないという方もいるのではないでしょうか？

そこで、今回は美容室がWeb集客するための具体的な手段や成功させるためのポイントについて解説します。

美容室がWeb集客を実施したい2つの理由

具体的な手段を説明する前に、なぜ美容室がWeb集客を取り入れたほうがいいのかについて解説します。理由を把握すれば、美容室経営にどのぐらい重要なのかがわかるので、ぜひチェックしてみてください。

新規顧客獲得を効率的に行うため

美容室の売上を今よりもさらに伸ばすためには、新規顧客獲得が重要になります。リピート率を上げて再来店してくれる顧客を増やすことも大切ですが、新しい顧客が入ってこなければ売上を上げることは難しいです。

また、美容室の平均リピート率は90日で30%程度といわれています。つまり、70%の顧客はほかのお店に流れてしまうことになるのです。そのため、美容室は新規顧客を獲得し、利用者を増やし続けることが求められます。

Web集客にはさまざまな手段があり、ご自身のお店に最適な方法を選択しやすいです。また、美容室を利用するほとんどの顧客は普段からインターネットを利用して情報収集を行っているため、Web集客を実施すれば一定の効果を期待できます。

ほかの店舗と差別化を図るため

2つ目は、ほかの店舗と差別化を図るためです。

実は、個人経営や小規模の美容室においては、Web集客を実施していないところがたくさんあります。つまり、今からはじめることでほかの店舗よりも集客において優位な立場に立つことが可能です。

美容室の数は年々増え続ける一方、美容室業界全体の売上は、伸び悩んでいます。

そのため、店舗同士の競争が激化する可能性は非常に高いです。Web集客を今から実施することで、市場の中で負けることない経営体制を構築することができるので、美容室にとってWeb集客が重要といわれる理由になります。

美容室が取り入れたい効果的なWeb集客の手段6選

美容室が取り入れたい効果的なWeb集客の手段は6つです。それぞれの手段について詳しくご紹介します。

ホームページの運用

1つ目の手段は、ホームページの運用です。

ホームページは、インターネット上に公開され、ユーザーに美容室の情報を提供したり、予約を受け付けたりすることができます。また、検索エンジンに登録することでWeb集客が可能です。

例えば、Googleで『美容室　おすすめ』と検索してお店のコラムが1ページ目に表示されたら、アクセスしてくれる可能性が高まります。ユーザーの中には、そのページで紹介されている美容室を予約する方もいますので、自店舗を紹介していればWeb集客につなげられるのです。

ちなみに、現在ホームページを所有していない美容室は、Web集客で不利になります。
株式会社ノーマリズムが提供しているヘアログに掲載された調査によれば、美容室を選ぶときにホームページをチェックする人は66％という結果です。

もし、ホームページを所有していない場合、ご自身の店舗が候補に挙がっていたとしても選ばれない可能性が高くなります。ホームページはWeb集客において非常に重要となるため、所有していない人は、まず制作依頼を検討するのがおすすめです。

SNSの運用

2つ目の手段は、SNSを運用することです。

SNSはインターネット環境があれば、無料で利用することができるため、実際に利用している人は非常にたくさんいます。そのため、SNSの中でヘアーカットの技術やヘアセットの仕方、編み込みなどのテクニックを紹介すればWeb集客として効果的です。

美容室がWeb集客のためにSNSを運用するなら、Instagramが適しています。SNSには、TwitterやTikTokなど様々な種類がありますが、Instagramは写真をメインにしたSNSです。カット技術やヘアセットの仕方などを視覚的にユーザーへ届けることができるので、Web集客には、SNS運用がおすすめです。

SNSを使ったWeb集客は、無料で利用開始可能です。

Instagramならビジネスアカウントも無料で利用できるため、費用が一切かかりません。また、時間や場所に関係なく利用できる、ユーザーとコミュニケーションを取ることができるなど、さまざまなメリットがあります。

MEO対策

MEO(Map Engine Optimization)対策とは、ローカル検索で上位表示を狙ったり、Googleマップ上でお店を探しやすくしたりするための施策を意味します。

Googleは地名やお店のジャンル情報を含めて検索をすると、結果一覧には地図とローカル検索が上部に表示されます。

例えば、『梅田　美容室』と検索すれば、梅田周辺の美容室がGoogleマップ上にピンで表示されます。

また、美容室やラーメンなどお店のジャンルを入力するだけで、現在の位置情報周辺にあるお店を表示してくれます。

つまり、MEO対策を実施してローカル検索の中で上位表示させたり、マップ上で自店舗を見つけやすくしたりすることで、Web集客に効果的というわけです。

MEO対策は、Googleビジネスプロフィールに登録するだけでお店の情報を掲載できるようになります。そのため、SNSと同様に費用はかかりません。また、美容室を利用したい人に対してピンポイントでお店の情報を伝えることができるため、効率的なWeb集客を実現することができます。

MEO対策はオーナー様ご自身で取り組むことも可能です。また、時間に余裕がないという方もSEO対策よりも安い金額でシステム会社にマーケティングを委託することもできます。

MEO対策は、ホームページやSNSの運用と同様に、Web集客において非常に重要な手段のひとつです。まだ取り組んだことがないという人は、Web集客にMEO対策を取り入れることで新規顧客を効率的に獲得できるようになる可能性もあります。そのため、必ず実行するのがおすすめです。

ポータルサイトの利用

4つ目の手段は、ポータルサイトを利用することです。

ポータルサイトは、玄関口の役割を担うWebサイトを意味します。

美容室のポータルサイトの場合、美容室を選ぶための玄関口の役割があり、地名やサロン名、メニュー名などを入力することで、顧客に最適な美容室を表示させることが可能です。

代表的な美容室のポータルサイトとして、下記のようなものが挙げられます。

ホットペッパービューティー
EPARKビューティー
OZmall
楽天ビューティー
Beauty Park

ポータルサイトは、Web集客において効果的です。

株式会社ノーマリズムが提供しているヘアログに掲載された2020年の調査によれば、美容室探しで使う媒体としてもっとも多かったのがポータルサイトでした。そのため、美容室がポータルサイトを利用すれば、Web集客に一定の効果を得られるといえます。

そのほかのポータルサイトのメリットは、予約機能が利用できることです。これにより、インターネットから予約を受け付けられるようになります。また、情報発信、サイト制作費が不要などのメリットが挙げられるでしょう。

しかし、ポータルサイトは広告費が高くなる可能性があります。また、情報発信はできますが、ホームページのように柔軟性はないため、ポータルサイトによって決められた枠の中で運用しなければなりません。

Web広告の活用

5つ目の手段は、Web広告を活用することです。

Web広告には、リスティング広告やディスプレイ広告、アドネットワーク広告などが挙げられます。Web広告は、あくまでも『広告』です。そのため、費用がかかります。

例えば、リスティング広告はクリック課金となり、1クリックあたり10～500円が相場です。そのため、大体20万円～30万円の予算を確保する必要があります。また、ディスプレイ広告のクリック課金の場合は、1クリック50円～100円程度が費用相場です。そのため、予算は20万円～50万円かかる計算になります。

Web広告はWeb集客効果が非常に早く、とても効率的な手段です。また、情報発信のために記事を書いたり、SNSのように写真を撮影して投稿したりする必要がありません。つまり、Web広告は、手間をかけずに簡単にWeb集客ができる方法であるといえます。

一方、Web広告には費用がかかるため、美容室はまとまった予算を確保しなければなりません。また、Web広告の場合、Web集客効果は一時的といえます。なぜなら、Web広告を停止してしまうとその時点でWeb集客効果がゼロになってしまうからです。継続的に効果を得るためには、Web広告を利用し続ける必要があります。もちろん、利用期間が長くなればなるほど、出費も大きくなるため、その点には注意が必要になるでしょう。

LINE公式アカウントの利用

6つ目の手段は、LINE公式アカウントを利用することです。

LINE公式アカウントは、美容室などのお店が顧客に対してメッセージを送ることができるサービスを意味します。

美容室が利用すれば、情報発信をしたり、クーポンを配布したりすることが可能です。そのため、リピーターの再利用を促すことができます。

LINE公式アカウントは、1,000通未満のメッセージは無料で利用可能です。また、直接ユーザーのLINEにメッセージが届くため、閲覧してもらえる可能性が高くなるでしょう。

しかし、LINE公式アカウントで情報発信するためには、顧客に登録してもらう必要があります。そのため、登録してもらえるような仕組みづくりを構築することが重要です。

美容室がWeb集客を成功させる4つのポイント

美容室がWeb集客を成功させるためには、これから紹介する4つのポイントを把握するのがおすすめです。早速、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

ターゲット設定によるピンポイントの訴求を目指す

1つ目のポイントは、ターゲットを設定して訴求をすることです。

Web集客をする際は、どのような人をターゲットにするのかを決めることはとても重要になります。
なぜなら、ターゲットを決めることで適切な層に最適なアプローチをすることができるからです。これにより、相手の心に響く情報発信をすることができるため、効率的にWeb集客ができるようになります。

美容室がWeb集客のためにターゲットを決めるときは、より詳細に設定するのがおすすめです。

“髪の毛を切りたい人”、“髪の毛を染めたい人”というように決めるのではなく、“流行に敏感な20代女性”や“子供と一緒に利用できる美容室を探している主婦”など、特定の属性に限定することで適切なアプローチをしやすくなります。

お店の強みを洗い出し、それをWeb集客に活かす

2つ目のポイントは、お店の強みを洗い出し、Web集客に活かすことです。

例えば、アットホームな雰囲気がお店の強みなら、店内の写真を掲載して通いやすさをアピールすることができます。また、技術力が高いなら、ヘアーカットする様子をホームページやSNSなどにアップすることで、デザインカットを求める顧客をWeb集客できる可能性があります。

ご自身の美容室の強みや他社との違い、特徴などを洗い出し、それを施策に活かすことでスムーズなWeb集客を目指すことができます。

お店に適した集客方法を選択する

3つ目のポイントは、ご自身の美容室に最適なWeb集客方法を選択することです。

上記でご紹介したように、Web集客の手段には、さまざまな方法があります。
それぞれのWeb集客手段によってメリット・デメリットが異なるため、美容室に合った最適な方法を選択するのがおすすめです。

例えば、検索エンジンからWeb集客をしたい美容室は、ホームページの運用やMEO対策を検討しましょう。また、SNSからWeb集客したいならInstagramなど、それぞれの美容室の目的やターゲットに合ったWeb集客方法を選択してください。

リピーターを生むためのフローを構築する

4つ目のポイントは、リピーターを生むためのフローを構築することです。

例えば、リピーターの獲得には、LINE公式アカウントが有効であると述べました。しかし、LINE公式アカウントで情報を届けるためには、美容室のLINE公式アカウントに登録してもらう必要があります。そのため、登録してくれた人にはクーポンを配布するなどの仕組みづくりをすることでリピーターの効率的な獲得を目指すことが可能です。