数多くあるシステム開発手法の中でも最も活用されている「ウォーターフォール型開発」はどのような手法なのか、メリット・デメリットはあるのか気になる方も多いでしょう。
そこで今回は、ウォーターフォール型開発の概要や開発工程、メリット・デメリットについて紹介しながら、向いているプロジェクトについて解説していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
ウォーターフォール型開発とは
滝を意味する英単語の「ウォーターフォール型開発」は、滝水が上から下に流れるようにシステム開発を行う方法です。
ウォーターフォール型開発は、システム開発の中では最もメジャーな開発手法であり多くの開発に活用されます。
システム開発の工程を順番に100%達成してから次の工程へと進むため、基本的には前の工程へ戻ることを想定していない特徴があります。
システム開発までの流れ
ウォーターフォール型におけるシステム開発からリリースまでの流れは以下の通りです。
- 1.要件定義
- 2.外部設計
- 3.内部設計
- 4.コーディング
- 5.単体テスト
- 6.結合テスト
- 7.運用テスト
- 8.リリース
開発工程は多くありますが、上から順番に行っていくため開発手順がシンプルと言えます。
ウォーターフォール型の大まかな開発工程は、初めにシステム内容を詳細まで決定してから開発をスタートさせます。そして、順番に次の工程をクリアしていき全ての工程を終えた時にリリースとなります。
前述したように、基本的には前の工程へは戻らない開発手法であるため、最初に行うシステム内容の決定が重要です。
ウォーターフォール型開発における2つのメリット
シンプルな開発工程で、多くのシステム開発に活用されるウォーターフォール型開発には、以下2つのメリットが存在します。
- 1.品質担保がしやすい
- 2.進捗管理がしやすい
それぞれ詳しくみていきましょう。
品質担保をしやすい
ウォーターフォール型開発は、初めにシステムのデザインや仕様を十分に検討してから開発が始まります。そのため、開発が始まる段階で開発するシステムの完成像が明確になっているので、発注者側も安心してシステム開発を任せられるメリットがあるのです。
進捗管理がしやすい
前述したように、初めにシステムの開発内容を十分に検討しているため、開発にかかるコストや時間、エンジニアの人数などを管理しやすい特徴があります。
また、前の工程に戻って修正を加えるためにスケジュールが伸びてしまうこともないため、全体のスケジュール管理も行いやすいです。
ウォーターフォール型開発における2つのデメリット
魅力的なメリットがあるウォーターフォール型開発ですが、デメリットも存在します。
- 1.開発期間が長期化する
- 2.仕様変更がしにくい
事前にデメリットを確認し、予期せぬトラブルが発生しないように備えておきましょう。
開発期間が長期化する
ウォーターフォール型開発は、メリットで述べたように開発前にシステム内容について十分に検討をします。そのため、開発開始までに時間が多くかかります。
また、いざ開発が進んでも前の工程へは戻れないため、十二分に注意しながらシステム開発を進めます。そのため全体的に開発期間が長期化しやすくなるのです。
仕様変更がしにくい
ウォーターフォール型開発の最大の特徴でもある、「順番に工程をクリアしていき前の工程へは戻らない」が基本になるため、仕様変更が行いにくいデメリットがあります。
開発途中で、より良いシステムにするために機能を追加したい、仕様を変更したいと思っても最初に全体像を決定しているため修正には大きなタイムロスや労力を要し、現実的ではありません。
ウォーターフォール型開発が向いているプロジェクトとは
ウォーターフォール型開発は、「機能・予算・納期」が明確になっており、仕様変更する可能性が少ないプロジェクトに向いています。
例えば、銀行や公的機関のシステム開発などにも最適です。また、進捗状況が管理しやすいため、コンピューターOSなどの大規模なシステム開発にも向いています。
まとめ
今回は、システム開発手法の中でも最も活用される「ウォーターフォール型開発」の概要やメリット・デメリット、向いているプロジェクトについて解説しました。
開発前に十分にシステム内容を検討するため、開発段階で品質が担保され、必要なコストやエンジニア数が明確になるメリットがあります。また進捗を把握しやすいのも特徴と言えます。
ウォーターフォール型開発は、仕様変更の可能性がなく、「機能・予算・納期」が明確になっているプロジェクトに向いています。
システム開発の外注の際は、是非今回の記事を参考にして下さい。
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