GeminiはGoogleが提供している最新の対話型AIです。従来において、Googleは対話型AIサービスとしてBardを提供していましたが、2024年2月にGeminiに統合されました。
Geminiは非常に優れたAIモデルと知られており、ChatGPTと同様にビジネスシーンやプライベートなどで多くの人が利用しています。Geminiは、膨大な量のテキストデータとコードのデータセットで訓練されているAIモデルであり、人間レベルの言語処理能力を保有しています。これにより、スムーズな対話の実現が可能です。
このように、Geminiを活用することでさまざまなメリットがありますが、さらにGeminiの拡張機能を利用すれば利便性が大幅に向上します。普段からGeminiを活用しているという方の中には、Geminiの拡張機能の利用方法などを知りたいという人もいるのではないでしょうか？
そこで、今回はGeminiの拡張機能の概要や使い方、活用方法について解説します。
目次
Geminiの拡張機能とは？
Geminiの拡張機能とは、Googleが提供している対話型AI『Gemini』と連携して機能を拡張させられる機能のことです。利用できるGeminiの拡張機能はGoogleが提供している下記の5つです。
- YouTube
- Googleホテル
- Googleマップ
- Googleフライト
- Google Workspace
まずは、それぞれのGeminiの拡張機能について詳しく解説します。
YouTube
1つ目のGeminiの拡張機能は、YouTubeです。
YouTubeはGoogleが提供するオンライン動画共有プラットフォームで、普段から利用している方も非常に多いでしょう。Geminiの拡張機能の中にYouTubeがあり、このGeminiの拡張機能を利用すれば、動画コンテンツの検索をサポートしてもらうことができます。例えば、『Webマーケティングに関する動画を10本教えてください』というプロンプトを送信すると、それに合ったコンテンツをリストアップしてもらうことが可能です。
YouTubeの中には、動画の検索フォームがありますが、それを使用してもイメージ通りの動画をリストアップしてくれないことが多いです。また、曖昧なキーワードを入力した場合、視聴したい動画がピックアップされてこないことも少なくありません。しかし、Geminiの拡張機能であるYouTubeを活用すれば、会話形式で伝えるだけで視聴したいコンテンツを教えてくれるため、YouTubeの中で検索するよりもイメージ通りの動画をピックアップしてくれます。
Googleホテル
2つ目のGeminiの拡張機能は、Googleホテルです。
Googleホテルは、Googleが提供しているホテルを検索するためのサービスです。Geminiの拡張機能のGoogleホテルを利用すると会話形式で宿泊先の条件を指定することができます。
旅行や出張など、ホテルを予約する機会が多いという方も少なくないでしょう。Geminiの拡張機能のGoogleホテルを使用すれば、会話形式で最適なホテルを選定して予約ページにつなげてもらうことができます。例えば、『来週、大阪駅に到着します。大阪駅周辺のホテルを探してください』というプロンプトを送信すれば、AIが最適なホテルを探し出し、予約ページにつなげてもらうことが可能です。
また、詳しい条件を提示することも可能です。例えば、『バイキング形式のホテルに泊まりたい』や『料理が美味しいと評判のホテルを選定してほしい』など、要望をAIに伝えることで、その内容を汲み取り、ニーズに合った最適のホテルを選定してもらうこともできます。
このように、Geminiの拡張機能で使えるGoogleホテルを利用すれば、対話形式で泊まりたいホテルをAIに選定してもらうことができるので非常に便利です。
Googleマップ
3つ目のGeminiの拡張機能は、Googleマップです。
Googleマップは、地図を表示させられたり、目的地を伝えることでそこまでナビで案内してくれたりするサービスです。初めて訪れる場所や土地勘のない場所で目的を探す場合、案内がないとなかなかお店や施設などにたどり着くことができません。このようなケースでGoogleマップを使用すれば、『次の信号を左折』といったように、自分の動きを把握しながら細かく案内をしてくれるため、スムーズに目的地までたどり着くことが可能です。
このGoogleマップはGeminiの拡張機能として提供されています。連携させることでAIが目的への最適なルートを検索・案内してくれるため非常に便利です。
会話形式でGeminiの拡張機能のGoogleマップに目的地を伝えることで、AIが現在の交通状況をチェックしながら複数のルートオプションを提示してくれます。例えば、『ここから一番近いコンビニに案内してください』と伝えるとGoogleマップに表示してもらうことが可能です。また、目的地によっては補足情報なども提示してくれるため、情報収集しながら目的地まで案内してもらうこともできるでしょう。
Googleフライト
4つ目のGeminiの拡張機能は、Googleフライトです。
Googleフライトは、Googleが提供している航空券の検索や予約ができるサービスです。活用することで、週末のお出かけや旅行のお得なフライトを簡単に探すことができます。Geminiの拡張機能では、Googleフライトが提供されており、実際に利用すればAIにフライト検索をサポートしてもらうことが可能です。
例えば、『出張で大阪に行く必要があるため、北海道から最適な便を教えてください』と聞くことで、AIがおすすめの便をピックアップし、教えてくれます。また、単に最適な便を提示するだけでなく、天候の影響による遅延や接続便への乗り継ぎ時間など、さまざまな状況をチェックしてフライトプランを計画してくれる点が大きなメリットです。
Google Workspace
5つ目のGeminiの拡張機能は、Google Workspaceです。
Google Workspaceは、Googleが提供しているクラウド上のオフィス向けツールセットです。例えば、GmailやGoogleドキュメント、Googleドライブなどさまざまなツールが集約されています。Google Workspaceと連携したGeminiの拡張機能を利用すれば、これらのアプリにAI支援機能が追加されるため、さらに利便性が向上します。
例えば、Geminiの拡張機能のGoogle Workspaceを利用すれば、Googleドキュメントの校閲などを依頼することができます。Geminiの拡張機能の連携させることで、本来人間が作業すべきことをAIが対応してくれるようになるため、業務効率化などを期待することができるでしょう。
Geminiの拡張機能を許可する方法
このように、Geminiの拡張機能を利用すれば、会話形式でGoogleのサービスを利用できたり、オフィスツールセットにAI支援機能を追加することができたりするので非常に便利です。しかし、Geminiの拡張機能を利用するためには、設定が必要になります。
ここでは、Geminiの拡張機能を許可する方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1.はじめに、Geminiの拡張機能を許可するためには、Geminiにアクセスする必要があります。そのため、まずは下記のURLにアクセスしてください。ちなみに、ユーザー登録やログインに関しては、すでに完了しているものとします。
2.Geminiにアクセスすると、プロンプトを入力することができる画面に遷移します。今回は、Geminiの拡張機能を許可したいので、左下にある設定アイコンをクリックしてください。
3.下記の画像のように、Geminiの拡張機能一覧が表示されている画面に遷移します。
4.ご自身が使用するGeminiの拡張機能をオンにしてください。以上で設定は完了です。
Geminiの拡張機能の使い方と活用方法
次に、Geminiの拡張機能の使い方と活用方法について解説します。Geminiの拡張機能を使う際は、プロンプト内に『@拡張機能名』を含めて送信します。実際に、それぞれのGeminiの拡張機能の使い方を手順に沿って解説します。また、活用方法についても触れますので、ぜひ参考にしてください。
Geminiの拡張機能『YouTube』の使い方と活用方法
Geminiの拡張機能『YouTube』の使い方は、下記の通りです。
1. Geminiの拡張機能であるYouTubeを使う場合、プロンプトに『@YouTube』を含めて送信します。ここでは、Webマーケティングについて詳しく解説している動画をピックアップしてほしいので、下記のようにプロンプトを作成しました。それぞれの人で検索したい動画は異なりますので、適宜ご自身に合わせてプロンプトを作成してください。
@Youtube
Webマーケティングについて詳しく解説してくれている動画を10種類ピックアップしてください。
2.下記の画像のように、Webマーケティングに関する内容の動画をいくつかピックアップしてもらうことができました。リンクで提示してくれるため、それをクリックするだけで動画を視聴することが可能です。
Geminiの拡張機能『YouTube』は、主にYouTube動画を検索するときに活用するのがおすすめです。
Geminiの拡張機能『Googleホテル』の使い方と活用方法
Geminiの拡張機能『Googleホテル』の使い方は下記の通りです。
1. Geminiの拡張機能『Googleホテル』を利用する場合は、プロンプトに『@Googleホテル』を含めます。今回は、大阪駅周辺で泊まりたいので、例として下記のプロンプトを送信しました。
@Googleホテル
大阪駅周辺で宿泊できるホテルを探してください。
2.そうすると下記のように大阪駅周辺で宿泊できるホテルをいくつかピックアップしてもらうことができました。
3.実際にリンクをクリックすると、そのホテルの料金や空き室状況を確認することも可能です。
単にホテルを探してくれるだけでなく、要望を伝えることで、自分が泊まりたいホテルを素早く見つけることができます。例えば、『料理が美味しいホテル』や『ジムが利用できるホテル』など、詳細に内容を伝えることで、自分が泊まりたいホテルをピックアップしてくれます。そのため、詳細な情報を伝えて自分に合ったホテルを探したいというときにGeminiの拡張機能『Googleホテル』を利用するのがおすすめです。
Geminiの拡張機能『Googleマップ』の使い方と活用方法
Geminiの拡張機能『Googleマップ』を使用することで、自分が行きたい目的地までAIに案内してもらうことができます。具体的な使い方の手順は下記の通りです。
1.ほかのGeminiの拡張機能と同様に、『@Googleマップ』をプロンプトに含めて作成します。今回は、大阪のユニバーサルスタジオジャパンを訪れたいので、現在値からユニバーサルスタジオジャパンまでのルートを尋ねるプロンプトを送信しました。
@Googleマップ
現在値から大阪のユニバーサルスタジオジャパンまで案内してください。
2.そうすると、AIが現在値からユニバーサルスタジオジャパンまでのルートを細かく表示してくれました。また、出力結果からGoogleマップに直接アクセスすることも可能になります。
Geminiの拡張機能『Googleマップ』は、Googleマップでルートを案内してほしいときやどのような交通手段が取ることができるのかを確認する際に活用すると便利です。
Geminiの拡張機能『Googleフライト』の使い方と活用方法
Geminiの拡張機能『Googleフライト』の使い方は下記の通りです。
1.プロンプトに『@Googleフライト』を含めてGeminiに送信します。今回は、名古屋の中部国際空港を出発し、北海道の新千歳空港まで行きたいので、プロンプト例は下記の通りです。
@Googleフライト
今週、名古屋の中部国際空港から北海道の新千歳空港まで行きたいです。
2.下記のように、航空会社や時間帯、価格などを提示してもらうことができました。
出張に行く際や家族旅行など、航空券を購入する際に活用するのがおすすめです。
Geminiの拡張機能『Google Workspace』の使い方と活用方法
Geminiの拡張機能『Google Workspace』の使い方は下記の通りです。
1. Google Workspaceを使用する場合、ツールを特定し、@を付けて宣言する必要があります。例えば、Gmailの場合は、『@Gmail』となります。今回は、Gmailでクライアントにメールを返信したいので、下記のようなプロンプトを送信しました。
@Gmail「クライアントに返信するメッセージを丁寧にまとめてください。」
「案件依頼のお礼を伝える。」
2.実際にプロンプトを送信すると下記のような丁寧なメッセージを出力してもらうことができました。
Geminiの拡張機能である『Google Workspace』は、送信するためのメールの内容を考えてもらうだけでなく、Googleドライブ内のドキュメント数を教えてくれたり、Gmailの受信件数を取得したりすることも可能です。特に、GoogleドキュメントなどでAI支援機能を利用したいときに活用するのが最適となるでしょう。
まとめ
今回は、Geminiの拡張機能の概要やそれぞれの拡張機能の使い方、活用方法について詳しく解説しました。Geminiの拡張機能を活用すれば、Googleのサービスをより便利に使うことができるので、大幅に作業効率が向上します。また、通常のYouTube検索はイメージ通りの動画コンテンツをピックアップしてもらえないときもありますが、Geminiの拡張機能『YouTube』を使えば、曖昧に検索しても視聴したい動画を提示してもらえます。このように、Geminiの拡張機能だからこその便利さなども得られるので、興味がある方は、ぜひこの機会に活用を検討してみてください。
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