ChatHubとは?使い方や無料版と有料版の違いを解説
昨今、生成AIを利用する機会は非常に増えました。例えば、情報収集する際に活用したり、企画を考えるときにアドバイスをもらったりしている人も多いでしょう。生成AIをうまく利用すれば、業務効率が大幅に改善されるだけでなく、効率的に知識を身に付けることもできるので、ビジネスやプライベートでも欠かせないものとなりつつあります。
生成AIと一言でいってもさまざまなサービスが登場しています。代表的なサービスとしてChatGPTやBing、Perplexityなどが挙げられるでしょう。それぞれの生成AIで搭載されているモデルや言語が異なるため、同じプロンプトでも回答が変化します。普段から生成AIを使っている人の中には、複数の生成AIに同じプロンプトを送信し、それぞれの回答を収集したい思われたことがある方もいるのではないでしょうか?
そこで、今回は複数の生成AIを同時に利用することができるChatHubをご紹介します。
目次
ChatHubとは?わかりやすく概要を解説
ChatHubとは、ChatGPTやBard、Bing、Perplexityなど複数の生成AIツールをひとつのインターフェースに統合して利用できるようにしたChromeの拡張機能です。具体的には、下記の生成AIをサポートしています。
- ChatGPT
- Bing
- Bard
- Claude
- Llama2
- Perplexity
- Vicuna
- Falconなど
簡単にいえば、代表的な生成AIに対して作成したプロンプトを一斉に送信して、それぞれの生成AIから回答を得られる拡張機能です。これにより、それぞれの生成AIに質問をしなくても手軽に情報収集ができたり、生成AIの回答を比較してより正確な情報を得ることができたりします。それぞれの生成AIで出力される回答が異なるため、うまく活用すれば業務効率化などを期待することができるでしょう。
ChatHubのインストール及び使用方法について
ChatHubは、Chromeの拡張機能です。そのため、まずはChromeウェブストアからChatHubをインストールしてその後に使用するという流れになります。ここでは、具体的にChatHubのインストール方法と使い方について詳しく解説しますので、活用を検討している人はぜひ参考にしてください。
ChatHubのインストール方法
ChatHubはインストールする具体的な手順は下記の通りです。
1.はじめに、ChromeウェブストアからChatHubをインストールするために、下記のURLをクリックし、『ChatHub – オールインワンチャットボットクライアント』へアクセスしてください。
ChatHub – オールインワンチャットボットクライアント
2. 『ChatHub – オールインワンチャットボットクライアント』のページが表示されるので、画面右上にある『Chromeに追加』のボタンをクリックします。
3. 『ChatHub – オールインワンチャットボットクライアント』を追加しますか?というポップアップウィンドウが表示されるので、『拡張機能を追加』のボタンをクリックします。
4. 『ChatHub – オールインワンチャットボットクライアント』がChromeに追加されましたと表示されれば、Chromeへインストール完了です。
5.次に、Chromeから拡張機能のアイコンをクリックします。
6.下記の画像のようなウィンドウが表示されるので、その中にある『ChatHub – オールインワンチャットボットクライアント』をクリックします。
7.ChatHubのページにアクセスすることができたら、以上でインストール手順は完了です。
ChatHubの使い方
次に、ChatHubの使い方について詳しく解説します。実際にプロンプトを送信する流れまで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. 今回、ChatHubを使用してすべての生成AIにプロンプトを一斉送信したいので、サイドメニューから『All-In-One』をクリックします。
2.次に、『プロンプトを選択するには/を使用し、Shift+Enterで新しい行を追加します』と書かれた入力フォームがあります。そこに、プロンプトを入力し、最後に送信ボタンをクリックしてください。この説明では、例として『生成AIについて教えてください。』というプロンプトを送信しています。
3.下記のように、ChatHubを使用してChatGPTとBardから回答を得ることができました。
4.ちなみに、生成AIの変更は、ChatHubに表示されている生成AI名をクリックするとほかの生成AIサービスを選択することができるようになります。
5.また、ChatHubの細かい設定に関しては、サイドメニューの設定アイコンから行うことが可能です。
6.設定では、同時にプロンプトを送信する生成AIの選択が可能になります。
7.そのほかの使用方法に関しては、一般的な生成AIと同様になります。これでChatHubの使い方の説明は以上です。
ChatHubの料金プランについて
ChatHubには、全部で2つのプランが提供されています。それは、無料プランとプレミアムライセンスです。それぞれのプランについて詳しく解説します。
無料プラン
無料プランはその名の通り、無料で利用することができるプランのことです。ChromeにChatHubをインストールするとはじめは無料プランとしてChatHubを利用することができます。料金は一切かからず、限られた機能の中でChatHubの使用が可能です。
プレミアムライセンス
プレミアムライセンスは、ChatHubが提供している買い切りの有料ライセンスです。35ドルで一度購入すれば、永久にプレミアムライセンスを使用することができます。
ChatHubのプレミアムライセンスを契約すると、さまざまな機能が付与されるので、無料プランよりも利便性が大幅に向上されます。
ChatHubの無料版と有料版との違い
このように、ChatHubには無料版と有料版がありますが、両者には具体的にどのような違いがあるのでしょうか?ここでは、無料版とプレミアムライセンスの違いについて詳しく解説しますので、無料版を使用すればいいのかそれともプレミアムプランを購入したらいいのか迷っている方は、ぜひチェックしてみてください。
同時に使用できるチャットボットの数
1つ目の違いは、同時に使用できるチャットボットの数です。
ChatHubの無料版は、最大で使用できるチャットボットの数が2つです。本来、ChatHubの活用を検討している人は、数多くの生成AIに対してプロンプトを送信したいという方もいますが、その場合は無料版で十分な利便性を得ることは難しくなります。
一方、ChatHubのプレミアムライセンスを契約すれば、最大で6つのチャットボットを同時に使用することが可能です。無料版のChatHubは、画面上に最大で2つのチャットボットのみ表示することができます。例えば、ChatGPTとBingというような形です。しかし、有料のプレミアムライセンスを契約すれば、ChatGPTとBing、Bardというように最大で6画面を表示させることができます。プレミアムライセンスであれば、より多くの生成AIから回答を得られるので、ChatHub本来のメリットを獲得することができるでしょう。
画像入力
2つ目の違いは、画像入力ができるかどうかです。
ChatHubの無料版は画像を送信することが不可となっています。そのため、テキストベースで生成AIに質問するのが一般的です。
一方、ChatHubのプレミアムライセンスを契約すると生成AIに対して画像を送信することができるようになります。これにより、画像とテキストを組み合わせて情報を伝えることができるようになるので、言葉では表現しづらいことを画像で示したり、画像から得られる情報をテキストとして生成してもらえたりします。
Webアクセス
3つ目は、Webアクセスができるかどうかです。
ChatHubの無料版ではWebアクセスが利用できません。生成AIが回答したテキストをそのまま反映させて表示します。
一方、プレミアムライセンスを契約するとWebアクセスが可能になります。ChatHub が提供しているWebアクセスとは、インターネットから最新の情報を検索して精度を向上させる機能です。一般的に、ChatGPTは最新の情報を学習しておらず、有料版のGPT-4の場合でも2023年4月までの情報に留まっています。しかし、ChatHubのプレミアムライセンスを契約すれば、最新情報を検索して回答にそれを反映させてくれるので、間違った回答などを回避することができる可能性があるでしょう。
チャット履歴の検索
4つ目の違いは、チャット履歴の検索ができるかどうかです。
チャット履歴検索はその名の通り、チャット全文に対して検索をかけられる機能を意味します。ChatHubのチャット履歴検索機能は、プレミアムライセンスのみ利用可能です。
チャット履歴を検索することができれば、過去に生成された回答の中からもう一度確認したい部分を素早く抽出することができます。これにより、作業効率が大幅に改善されるでしょう。
チャット履歴の検索はプレミアム機能になりますので、使用したいという方はプレミアムライセンスの契約が必要です。
テーマカラーの選択
5つ目の違いは、テーマカラーの選択が可能かどうかです。
ChatHubの表示設定を利用するとテーマモードを変更することができます。表示設定では、テーマモードやテーマカラー、表示サイズ、言語をお好みのものに変更することが可能です。
無料版のChatHubの場合、テーマモードをLightからDarkにしたり、表示サイズを100%から90%に変更したりすることができます。しかし、テーマカラーに関してはプレミアムライセンスを契約している人のみが利用できる機能です。そのため、お好みのカラーにカスタマイズしたいという方は、プレミアムライセンスへの契約がおすすめです。
ChatHubを利用することで獲得できる2つのメリット
ChatGPTなど特定の生成AIのみを使用している人でも数多くのメリットを得ることができますが、ChatHubをプライベートや業務の中で活用すると、さらに利便性が向上します。具体的に、ChatHubを利用することで得られるメリットをいくつかご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
複数の生成AIの回答を同時に得られる
1つ目のメリットは、複数の生成AIの回答を同時に得られることです。
通常、それぞれの生成AIにプロンプトを送信する場合、各Webアプリケーションにアクセスして回答を得る必要があります。例えば、ChatGPTならChatGPTのWebアプリケーションにアクセスし、BardならBard、BingならBingというように、バラバラでアクセスすることが求められます。
一方、ChatHubを使用すれば、ChatHubにアクセスするだけで複数の生成AIにプロンプトを送信できます。これにより、複数の生成AIにアイデアを出してもらうというような使い方も可能です。
生成AIを比較することができる
2つ目のメリットは、それぞれの生成AIで精度を比較できることです。
ChatHubを使用すれば、同じプロンプトをそれぞれの生成AIへ送信することになります。同じプロンプトに対してどのような回答を生成するのかを確認することができるので、精度の良い生成AIを判別したり、自分に適した生成AIを確認したりすることができるでしょう。
ChatHubを使用する際の注意点
ChatHubは、非常に利便性の高いChromeの拡張機能ですが、使用にあたりいくつかの注意点があります。ここでは、具体的に注意すべきポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
それぞれの生成AIサービスにログインしておく必要がある
1つ目の注意点は、それぞれの生成AIサービスにログインする必要があるという点です。
生成AIサービスの中には、会員登録を求めるものもあります。もし、ChatHubで会員登録をしたことがないサービスを利用する場合、その生成AIにアクセスすることができないため、エラーが表示されます。そのため、ChatHubの中で生成AIを利用するときでも会員登録やログインをした上で使用するようにしてください。
Bingを使用する際は回数や商用利用に注意
2つ目は、Bingを利用する際、回数や商用利用に注意することです。
Bingは会話の回数制限が設けられています。会員登録をしている人は最大で30回、未登録の方は10回までです。もし、ChatHubでBingを利用し、その中で制限回数を超えたとしても強制的に新しい会話に移行します。会話がはじめからとなってしまうので、その点には注意が必要です。
また、Bingは商用利用不可の生成AIです。そのため、ChatHubの中で使用する場合でもBingから生成されたテキストは商用利用しないように注意する必要があります。
まとめ
今回は、ChatHubの概要や使い方、無料版と有料版の違いについて詳しく解説しました。ChatHubは一度に複数の生成AIに対してプロンプトを送信することができるChromeの拡張機能です。ChatHubを利用すれば、それぞれの生成AIからまとめて回答を得ることができたり、回答を生成AIごとで比較できたりするので非常に便利なツールです。使い方によっては業務効率の向上などさまざまなメリットを獲得できる可能性もあるので、興味がある方はぜひ活用してみてはいかがでしょうか?
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