【懲役刑もある!?】システム開発依頼|SES契約の特徴と4つの注意点
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「システム開発におけるSES契約の特徴は?」
「SES契約を結ぶ際に注意点はあるの?」
システム開発を外部に依頼する方法の一つであるSES契約について疑問を持つ方も多いでしょう。
そこで今回は、SES契約の特徴や、依頼する際の4つの注意点について解説します。
注意点の中には、違反すると懲役刑や罰金が課せられるものもあるので、この記事を最後まできちんと読んで対策を講じておきましょう。
目次
システム開発におけるSES契約の特徴
SES契約は、(System Engineering Service)の頭文字をとった名称で、外部のエンジニアへシステム開発を依頼する準委任契約を指します。
依頼を受けたエンジニアは、クライアントの会社に常駐しシステム開発をおこなっていきます。システム開発でよく聞く「受託契約」との最大の違いは、完成品に対する義務です。
SES契約を結んだエンジニアには、依頼されたシステムを完成させる義務はなく労働工数などに対して報酬が支払われます。
SES契約は、システムを完成させることが最大の目的ではなく、自社のエンジニアだけでは作業が間に合わない場合などに助っ人として人材を確保する目的が強いです。
SES契約を結ぶ際の注意点
システム開発をSES契約で外注する際には、いくつかの注意点が存在します。中でも特に注意したい以下4つの注意点について解説します。
- 偽装請負契約による違反
- 委託金額
- 情報漏洩
- エンジニアの意欲が低い場合がある
注意を怠ると最悪の場合、法律違反となり懲役刑や罰金を課せられる可能性もあるので、きちんと確認しましょう。
偽装請負契約による違反
SES契約には、「クライアントは業務に対しての指示出しができない」という決まりがあります。
この決まりを無視し、クライアントがSES契約を結んだエンジニアに対して直接作業指示を出したり、労働時間を管理したりすると「労働者派遣事業法違反」となり、偽装請負契約とみなされます。
偽装請負契約と見なされた場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられ、社名も公開されてしまうので十分に注意しましょう。
厚生労働省において「労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド」が公開されているので、一度確認してみることをおすすめします。
委託金額
委託金額に関する内容は、クライアントとエンジニア間で最もトラブルになりやすいとも言えます。そのため、契約書に委託金額の条項をきちんと明記するようにしましょう。
例えば、以下のような定め方が考えられます。
第○条(委託料について)
- 本契約に基づいて甲が乙に支払う業務委託料は、基準月額○円(税別)とする。
- 本契約における基準時間は、下限を120時間、上限を140時間とする。
上記は、あくまでも一例なので自社内で十分に委託条件を検討し、明確に記載した契約書を作成した上でSES契約を締結するようにしましょう。
情報漏洩
SES契約など外部のエンジニアにシステム開発を依頼する際には、情報漏洩に十分に注意しましょう。
システム開発では、会社内部の重要情報をエンジニアへ共有する必要があるため、依頼時には必ず秘密保持契約書(NDA)を書面で締結しましょう。
社内に既にNDAの書式フォーマットがある場合には流用できますが、初めて作成するという企業は、法的効力をきちんと持つ契約書にするために弁護士などの専門家に作成を依頼することがおすすめです。
また、契約書以外にもセキュリティシステムの導入やアクセス権を制限するなどの対策もしておくと良いでしょう。
エンジニアの意欲が低い場合がある
SES契約で依頼されたエンジニアには、システムを完成させる義務はなく、労働工数などに対して報酬が支払われます。
そのため、契約期間中に完成に向けて全力で取り組まないエンジニアも残念ながらゼロではありません。
せっかく、エンジニアに依頼しても意欲がない場合には本末転倒となりかねないので、意欲を持って作業に取り組んでもらうための工夫も必要になるのです。
例えば、職場環境の改善や業務量を調整し適切な作業を依頼したエンジニアに行ってもらうなども効果的でしょう。
まとめ
今回は、システム開発におけるSES契約の特徴や4つの注意点について解説しました。
SES契約は、外部のエンジニアへ自社のオフィスに常駐してもらいシステム開発を行ってもらう準委任契約を指します。
SES契約には、「システムを完成させる義務がない」「クライアントは業務に対する指示出しができない」などの特徴があります。
これらの特徴を無視して、指示を出してしまったりエンジニアの行動を制約したりすると、「労働者派遣事業法違反」となってしまいます。
他にもトラブルが起きないように契約書内容を明確にしたり、秘密保持契約書を締結したりなど注意点が多数あります。
今回の記事を参考にして、円滑にシステム開発を依頼してみてはいかがでしょうか。
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