【Config 2024】Figma AIのアップデート情報まとめ
現在、AIは私たちの身近なところにあり、日頃から利用する機会も増えました。AIは、文書だけでなく、画像やイラストを生成したり、編集したりすることが可能で、デザイン業界でも注目を集めています。特に、Figma AIは、デザインに関する雑務を自動化してくれるAIとして知られており、実際に日頃から使用しているデザイナーも多いのではないでしょうか?
精度が高いことで知られているFigma AIですが、先日機能やUIがアップデートされ、そのアップデート情報に注目が集まっています。以前のFigma AIに比べてかなり性能がパワーアップしており、更なる利便性向上を期待することが可能です。
今回は、Config 2024で発表されたFigma AIのアップデート情報についてまとめてご紹介します。
目次
そもそもFigma AIとは?
Figma AIとは、AIによってデザイン作成を自動化することができるサービスのことです。従来においては、デザインの作成はすべて人の手で行われてきました。例えば、デザインモックアップの作成はもちろんのこと、背景と人物のレイヤーを分けるための切り抜き作業やレイヤー名の変更などの雑務もすべてデザイナーの作業によって対応する必要がありました。しかし、Figma AIを活用すれば、このような本来デザイナーがやるべき作業の大部分を自動化することができるので、生産性の向上や業務効率化を期待することができます。
Figma AIを活用すれば、テキストからデザインを作成することが可能です。例えば、『赤いボタンを作成してください』というプロンプトを送信すると、Figma AIは指示通りにデザインを作成してくれます。また、ワンクリックでプロトタイプ開発ができるため、手間をかけずにプロトタイプの作成が可能です。さらに、雑務を自動化できるなど、さまざまなメリットがあるので、Figma AIはデザイン業界で幅広く活用されています。
Figma AIのアップデート情報が公開されたConfig 2024とは?
Figma AIのアップデート情報はConfig 2024で発表されました。Config 2024は、デジタル製品及びソフトウェアをデザインするためのプロダクト開発プラットフォーム『Figma』を提供しているFigma, Inc.によって2024年6月26日にサンフランシスコで開催された年次カンファレンスです。
Config 2024では、プロダクトの構築プロセスを効率化することができる3つの機能とブラッシュアップされたFigmaの新しいUIがアップデート情報として公表されました。今回のアップデートにより、ワークフローの改善やチームサポート強化を期待することができます。また、Config 2024でFigmaの共同経営者兼CEOのDylan Field氏は、『Figmaは、プロのデザイナーのスキルを高めるAIツールやデザイン及びコードのつながりを強める開発者ツール、そしてデザインの設計から完成までチームが一丸となって一連のプロセスをFigma上で完結できるようにしたい』と述べており、デザインツールからプロダクト開発プラットフォームへの進化の第一歩を歩み始めたといえるでしょう。
今回開催されたConfig 2024のアップデートにより、Figma AIが強化され、さらに利便性が高いものに生まれ変わっています。
そもそもConfigとは?
そもそもConfigとは、Figma, Inc.がサンフランシスコで開催している年次カンファレンスのことです。この年次カンファレンスでは、さまざまな国と地域で活動を行うデザイナーや開発者、製品ビルダーなどが集結し、お互いが学び合い、交流を深めます。
また、この年次カンファレンスでは今回のConfig 2024のようにFigma AIのアップデート情報などFigmaの主要製品の発表も行われます。基本的に、Figma AIのアップデート情報は、Configで公表されるため、年次カンファレンスはFigma AIを使用するユーザーからも注目を集めるイベントです。
Config 2024のFigma AIのアップデートで発表された新しい3つの機能
今回のFigma AIのアップデートでは、新しい3つの機能が追加されています。ここでは、アップデートによって具体的にどのような機能が追加されたのか、それぞれの機能の特徴について解説しますので、アップデート情報を詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。
プロンプトからデザイン生成ができる『Figma AI』
1つ目のアップデートで追加された機能は、プロンプトからデザイン生成ができるFigma AIです。Figmaのデザインツールでは、初めてのネイティブAI機能であり、このアップデートによりデザイナーの作業効率や技術向上を期待することができます。
アップデートされたFigma AIは、簡単なプロンプトを送信するだけでデザインの下書きを自動で生成することができます。これにより、デザイナーは複数の下書きを素早く作成して最適なものを選択することが可能です。また、今回のアップデートでテキストや画像を書き換えたり、置き換えたりする機能が搭載されたことによって、簡単にデザインを洗練させられるようになりました。
今回、アップデートされたFigma AIの特徴は下記の5つです。
デザインの作成
Figma AIのアップデートにより、テキストからさまざまなスタイルやレイアウトを備えたUIモックアップを作成することができます。これにより、デザイナーは簡単に下書きを作成することが可能です。
ビジュアル検索
ビジュアル検索に関しても今回のFigma AIのアップデートで強化された部分です。ビジュアル検索を使用すれば、フレームや画像、スクリーンショットを使用して探しているデザインを見つけることができます。また、チーム内で似たような問題が発生している場合、チームメンバーからヒントを得てその課題を解決することが可能です。
AIを活用したプロトタイプ
今回のアップデートにより、Figma AIではデザイン画や静止画のモックアップを動作するプロトタイプに組み込むことが可能です。これにより、デザイナーは手作業が不要になるので、作業負担を減らすことができます。
レイヤーの名前付け
Figma AIのアップデートにより、レイヤーの名前付けを自動化できます。通常、デザインを作成する際は、後で編集を加えられるようにデザインの部分ごとでレイヤーにわけて作成するのが一般的です。この際に、一つ一つのレイヤー名をデザイナーは決めなければなりません。この場合、デザイナーの作業量が多くなってしまうため、その点に不便さを感じる人も少なくないでしょう。
しかし、今回のFigma AIのアップデートにより、ワンクリックでファイル内のすべてのレイヤー名を適切に変更し、整理することが可能です。これにより、デザイナーは一つ一つのレイヤー名を設定しなくても済むため、作業効率が大幅に向上します。
あらゆるタスクの自動化
Figma AIは、今回のアップデートでさまざまなタスクを自動化できるようになっています。例えば、リアルに表現したテキストの追加や翻訳、トーンの調整、画像生成、背景画像の除去などをFigma AIのAIアクションを使用することで実現可能です。
デザインを効率的にコード変換できる『Dev Modeの新機能』
2つ目のアップデートで追加された機能は、Dev Modeの新機能です。Dev Modeは、開発者が効率的にコードを変換できるように、Figma内のワークスペースとしてConfig 2023で発表されたツールです。
そして、Config 2024のアップデートによりデザインをコードに近づけてデザインと開発のワークフローをより明確にする新機能が搭載されました。下記では、Dev Modeの新機能の特徴をご紹介します。
ワークフローの改善
Config 2024のアップデートにより、デザインステータスを改善した新しい『開発完了ビュー』や変更したことを常に知らせてくれる通知機能、検査のためのフォーカスビューが搭載されています。これにより、ワークフローの改善を期待することが可能です。
Code Connect
Code Connectは、Config 2024のアップデートのDev Modeの新機能の中でもっとも注目されたアップデートです。Code Connectは、デザインシステムやサポートされているUIキットからコードをリンクし、開発者が効率的にデザインをコードに変換できるように追加された新機能です。これにより、一貫性を維持しながら適切なコードを実装することができます。
Figmaとプレゼン機能が一体になった『Figma Slides』
今回、Config 2024のアップデートでFigma Slidesが追加されました。Figma Slidesは、Figmaのデザイン能力とコラボレーションしたプレゼンテーションツールです。プロのデザイナーやコラボレーターのための新製品で、ブランドに合わせてプレゼンテーションを作成し、提供することで一体感を生み出すことができます。
Figma Slidesは、プレゼンテーション専用に設計されており、誰でも簡単にプレゼンテーション資料を作成することができます。具体的な特徴は下記の通りです。
スキルレベルに関係なくデザインが可能
今回のアップデートで追加されたFigma Slidesは、スキルレベルに関係なくデザインができるプレゼンテーションツールです。
Figma AIのように、デザインのスキルが高くない人でも複雑な操作なしでFigma AIで生成したデザインをプロトタイプに取り込んだり、ビジネスで事前に作成したすべてのデザインスタイルとカスタマイズテンプレートを活用できたりします。これにより、誰でも簡単にプレゼンテーション資料が作成できるようになるので、業務効率化や人件費の削減などを期待することができるでしょう。
プレゼンを共同編集
Config 2024のアップデートで追加されたFigma Slidesは、作成やプレゼンを共同編集することができます。
コメントやチャット、共同プレゼンテーション用のコントロールなど、Figma AIが搭載されたFigmaの使い慣れたコラボレーション機能を使用してスムーズなプレゼンテーション資料の作成が可能です。共同編集ができることで、効率的に資料を作成することができるので、その点がFigma Slidesの大きなメリットです。
Figma AIの使用が可能
今回のアップデートで追加されたFigma Slidesでは、Figma AIを使用することができます。例えば、Figma AIを使用して文章のトーンを視覚的に変更することができます。もちろん、Figma AIは日本語にも対応しているため、日本語の文章を入れる際もスムーズです。また、Figma AIを使用してテキストの要約やリライト、画像の生成などさまざまな作業を行うことができます。
双方向のディスカッションが可能
アップデートにより双方向のディスカッションが可能になりました。
オーディエンスの関心を引き付けてフィードバッグや質問をあらゆる場所で収集することによって仕事を双方向に進めることが可能です。これにより、コミュニケーションの向上や迅速な問題解決を期待することができるでしょう。
Config 2024のFigma AIのアップデートで発表された新しいFigma のUIの概要と特徴
今回のConfig 2024のFigma AIのアップデートで新しいFigmaのUIが発表されました。元々、Figmaのデザインや開発ワークススペースでは、よりモダンで親しみやすいインターフェースが提供されていますが、今回のアップデートによってFigma AIやその他のツールに簡単にアクセスできるようにツールバーが設置されています。これにより、今までよりもスムーズにFigma AIなどを使用することが可能です。また、ユーザーエクスペリエンスが簡素化されたことも今回のアップデートの特徴です。
具体的に、アップデートによって新しく追加されたFigmaのUIの特徴は下記の通りです。
わかりやすいインターフェース
今回のアップデートによって親しみやすいインターフェースに変更されています。例えば、わかりやすいアイコンやプロパティパネルのオプションラベル、丸み帯びたUIを採用するなど、インターフェースがわかりやすいものに変更されています。
人間工学に基づいたデザイン
今回のアップデートによって人間工学に基づいたデザインが採用されています。サイズ変更ができるパネルやキャンバスのさらなるカスタマイズが可能です。柔軟にスペースを変更することができるため、デザイン制作の利便性が向上しています。
AIやその他ツールへの容易なアクセス
今回のUIのアップデートでFigma AIなど、さまざまなツールにアクセスしやすくなっています。
キャンバスの下部に新しいツールバーが追加されました。これにより、Figma AIや既存機能をすぐに使用することができます。今回のアップデートにより今まで以上にFigma AIの使用がスムーズになったので、その点がアップデートによる大きなメリットです。
まとめ
今回は、Figma AIのアップデートについて詳しく解説しました。Figma AIは元々利便性が高く、非常に多くのメリットがありましたが、今回のアップデートによりFigma AIはさらに進化しました。例えば、Figma AIを使用してデザインを生成することができたり、ビジュアル検索が可能になったりしています。また、今回のアップデートでFigma AIにさまざまなタスクを自動化するアクションが追加されたことで、作業効率が大幅に向上しています。
今回のアップデートにより、Figma AIだけでなく、Dev Modeに新機能が追加されるなど、さまざまなアップデートが加えられています。ぜひ、デザイン制作をする機会がある方は、今回大幅にアップデートされたFigma AIを利用して、作業効率を高めてみてはいかがでしょうか?
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